MESSAGE

MESSAGE FROM SHIMIZU

“働いてもらっている”という
意識を持って、
スタッフを大事にすることが
大切です。

清水社長は1代で会社を築き上げたそうですが、立ち上げた経緯を教えてください。
私とケンタッキーフライドチキンの出会いは、1970年に開催された大阪万博で、パイロットショップとして出店していたケンタッキーのロゴマークを目にしたことでした。その時は実食することはありませんでしたが、その存在は頭に残っていました。その後、1971年に初めて渡米した際、訪問先の家庭でケンタッキーが振る舞われたので、初めていただきました。当時の私はあまり鶏肉が好きではなかったのですが、その時のシチュエーションなども相まって美味しかったです。帰国後、前橋で新規事業を始めようと考えていた私は、ケンタッキーのフランチャイズシステムがアメリカから導入されたことを知り、26歳の時に事業を始めることにしました。しかし、始めた当初はケンタッキーの知名度が低かったことや、車社会の前橋の町で商売を始めてもなかなかうまくいかなかったことから、惨憺たる状態でした。1店舗のみで5年間運営することは苦しかったです。
大変だった期間を通して、創意工夫や会社の指針ができあがったのでしょうか?
当時は自分自身でお店をオペレーションしていました。私がお店を朝1番に開けて、最後に閉める。そうすることで、労働環境やコストの問題点などに気がつくことができました。フランチャイズ方式には一定のマニュアルがあるので、何も考えなくてもできると言えるかもしれませんが、そのマニュアルを生かすも殺すも、私たちの考え方次第なので、創意工夫がないと、前に進むことはできないと考えています。そうして自分自身が体得したもの、経験したものを、会社の指針に掲げたということです。
指針の内容について詳しく教えてください。「継続性の向上」とは、具体的にどのような内容でしょうか?

私たちの業界は、正直に言って人手不足です。なぜかというと、土日がかき入れ時になることと、夜の時間がある程度主力を占めてしまうからです。現在、スタッフの約70%はパートタイマーの労働力で成り立っていて、その割合は年々上昇傾向にあります。パートタイマーは学生が主力で、卒業後にスタッフとして入社する方もいますが、辞める方も多いため、継続性の問題があるのです。継続性がないと、人手不足の業界は大変です。なので、パートタイマーのスタッフに“働いてもらっている”という意識を強く持ち、働きやすい環境を作ることが大切だと考えています。

その意識が、労働環境の整備に繋がるのですね。
その通りです。労働環境を整えることによって働きやすい職場を作り、スタッフの継続性を保つようにしています。具体的には、お店の構造を細部にわたって検討することで毎日のクリーンナップをしやすくしたり、洗いづらいコーナーにアールを導入して清掃の労力を減らしたり、床の高さを変えることで清掃の優先順位をつけたりといった工夫があげられます。また、労働環境以外にも、労働時間の整備も大切です。ちゃんと休憩時間を設けることや、有給休暇を取得してもらうこと、各種保険をしっかりと整えることなどです。今はしっかり整っていますが、昔はなかなか難しかったんです。そうして労働環境や時間を整備した甲斐あってか、当社の離職率は同じ業界の中では低いと思います。中にはパートタイマーの主婦の方で40年勤めていただいた方もいますし、交流のあるフランチャイジーはよく店に視察に来られて、意見交換してお互いに取り入れたりもしています。また、スタッフ間のコミュニケーションを円滑にする目的で、福利厚生施設や、最近はコロナ禍でお休みになっていますがクラブ活動などにも力を入れてきました。福利厚生施設には会員制宿泊施設と自前の施設があって、スタッフは破格の値段で利用することができます。

チヨダコーポレーションにおいて大事にされていることを教えてください。

やはり「人を大事にすること」だと考えています。お客さまに対して「いいや、これで」といい加減なことをしたら、もう2度と来なくなってしまいますので、お客さまの立場を想像することが必要です。ただ、趣味ではなく商売ですので、お客さまの要望をここまでは満たすことができるけれど、これ以上は赤字になってしまうというラインがあります。大変ですが、その接点を見つけることが重要です。また、殿様商売的にやっているとうまくいきません。例えば、上から目線の店長がいると、スタッフがうまく育たないのです。先ほども言ったように、“働いてもらっている”という意識を持って、スタッフを大事にすることも大切です。

仕事のやりがいは何ですか?

1番のやりがいは、社員が喜んでくれることです。「おかげさまで家を建てることができました」などの報告をいただけると、とてもうれしいです。

今後の展望についてお聞かせいただけますか?

より働きやすい会社にしたいです。従業員が心配なく働けて、「この会社にいて良かったな」と思ってもらうことが1番大切だと思っています。うれしいのは、ここ30年ぐらい、毎年ベースアップを続けられていることです。今後も毎年続けていくために、会社が成長し続ける必要があると考えています。

社長に聞く!

趣味は何ですか?

犬が好きです。特に大型犬が好きだったので、グレートデンやシェパード、ラブラドールなど、さまざまな犬種を飼っていました。今はいただいてきた小型のミックス犬を飼っています。他には、古い車が好きです。

どんな車にお乗りなんですか?

70年型のスポーツカーに乗っています。あとはピアノを弾くことも好きで、一時期はピアノバーをやっていたこともあります。生演奏を週3回聴くことができる居酒屋で、かつては13店舗展開していました。